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ベストプレゼンテーション表彰(九州工業大学 小村 啓氏)


九州工業大学

小村 啓


 この度は、IIP2024部門講演会において発表しました「爪色センサによるヒトの触覚情報の触譜化とその分析」に対し、情報・知能・精密機器部門ベストプレゼンテーション表彰を頂き大変光栄に存じます。

 今回受賞対象となった研究は、ヒトの手技を記録してヒトやロボットに伝承することを目指した研究です。具体的には、ヒトの指先に加わる力を記録する爪色触覚センサを開発し、さらにそのセンサで計測した力の時系列データを触譜に変換して記録することを提案いたしました。開発した爪色触覚センサ(図1)は、 爪画像から深層学習を用いて指先に加わった力を推定するというもので、爪とカメラの相対的な位置ずれが無ければ実環境でも精度よく推定できます。本研究では、センサを着脱しても爪とカメラの相対的な位置ずれがほとんどないような構造を提案し、さらに学習データ取得時に7回センサを脱着して学習データを取得することで、実環境での垂直力の推定精度を向上できることを確認しました。次に、爪色センサを使って記録した触覚情報を用いて、どのようにヒト⇔ヒトの技能伝承を行うかという課題に対して、マッサージの記述方法である触譜を用いることを提案しました。触譜とは、指先で加えた力を楽譜(五線譜)を用いて記録する方法であり、力を加えるタイミングや継続時間を直観的に理解しやすい特徴があります。触譜を介した技能伝承の可能性を探るために、開発したセンサで記録した垂直力の時系列データを触譜へ変換し、その譜面を見ながら力の再現を試みました(図2)。調査の結果、RMSEが1[N]程度で力を再現できることが分かりました。ヒトとヒト間の技能伝承において、触譜を活用するということは有力な方法の一つだと考えておりますので、今後もさらなる調査を進めていきたいと考えております。

 最後になりますが、日本機械学会情報・知能・精密機器部門のこれから益々のご発展を祈念し、御礼の挨拶とさせていただきます。




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